京都の久御山町で「チョーこだわりの土づくりで野菜」を作っている元気な農家さんを紹介します。

みなさま、「炭素循環農法」ってご存知ですか?

別名は「自然農法」ともいい、自然との調和を大切にする農法です。具体的には高炭素資材を利用して土づくりを行い、人工的な施肥(動物性堆肥も含む)などは一切しません。

高炭素資材とは主に、雑草、緑肥作物、オガコ、木材チップ、稲ワラのことを言います。これらを利用して土の中の微生物を増やし、それによって土を肥えさせていくのが炭素循環農法の考えの一部だそうです。(炭素循環農法は、非常に奥が深い農法ですので、ここでは全部説明できません。。。すいません・・)

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(高炭素資材の写真です。)

一般的な有機農法では土の中の微生物を増やす方法として、動物性の堆肥を利用するのですが、動物性の堆肥を利用すると、虫の発生や、土中にアンモニア成分が残る可能性が高いみたいです。これは野菜にとって好ましくない状態ですよね。

また、特長として自然農法で栽培された野菜は、あまり濃い緑色をしておらず、淡い緑色をしているそうです。緑色の濃い野菜って、なんか緑黄色野菜のイメージがあってよさげなのですが、実は、葉を濃い緑色にする栄養分が窒素であり、この窒素成分が野菜に多く残っていると、苦みやえぐみのもとになっているといわれています。日本では硝酸性窒素成分の残留量の基準はないのですが、EUなどではこれら基準があるそうです。今後、日本でも硝酸性窒素の残留基準が作られるといいですね。

前置きが長くなりましたが、今回ご紹介する冨田夫婦は、京都久御山で約8反ほどの畑を借り「炭素循環農法」で野菜を作っている農家さんです。農業を始めてまだ、3年目だそうです。
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(冨田夫婦です。仲良いですね~)

農業をはじめられたきっかけは、旦那さんの環境意識の高さからだそうです。自分たちで環境を守るためには何ができるかを考えた結果、それが農業だったそうです。

旦那さんの環境に対するこだわりは半端ではないらしく、奥さんもかなり引いていました(笑)
生活面でもかなり大変らしい・・・

冨田農園では、土づくりで使われる高炭素資材などは、知り合いの方から引き取ったものを利用しているそうです。また、土手の草刈りの時期には、草刈りを行っている業者に頼み込んで、刈り取った草を畑にもってきてもらっているそうです。他にも、緑肥としてソルゴー(トウモロコシの仲間)を栽培し、それを畑にすき込んで利用しています。
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(緑肥となるソルゴーです)

びっくりするのですが、普通なら捨ててしまうような“おがくず”などもどんどん利用していましたよ!!お手製の”おがくず”撒き機を利用して、手作業で”おがくず”を畑の上に敷き詰めていっていました。
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(もらってきたおがくす)         (手製のおがくず撒き機)

今回訪問した時は、台風の大雨の影響で畑の一部が冠水被害に遇っていました。こんな状況の中でも、畑に案内してくれた冨田さん本当にありがとうございました。

また、被害が少なかった畑も冬野菜の植え替え時期のため、ほとんど畑には何もない状態でしたが、一部レタスが植えられていました。

10月下旬には、最初のレタスが収穫できるみたいです。そのときは是非、食べてみたいですね!!

今後も、冨田農園の情報は随時更新していくので、みなさまも応援してください。

炭素循環農法の冨田農園
京都府久世郡久御山町